ウェブ会議のヒントを探る

モバイルソリューション事業にも注力している。
民放キー局と提携し、テレビ連動サービスを開始し、さらには日活を買収したり、米国メジャースポーツの携帯電話向け配信権を獲得したりといった、コンテンツの権利の部分までをビジネス範囲とし、既存のモバイルコンテンツの枠から踏み出した事業展開を始めている。 サイバードも同様に、コンテンツ中心の事業からの脱却を図っている。
これまでに立ち上げた数多くのモバイルサイトのユーザーを会員化し、それをサイバードの顧客資産と考え、そこに対してコンテンツ販売や広告配信などのクロスセルをかけていく、というモデルである。 電子マネーEを提供するビットワレットと提携して立ち上げたE利用者向けの会員サイト「E-StyE」は、彼らの指向するビジネスを具体的なかたちにしたものといえる。

E-StyEでは、会員に対し、E加盟店から広告を配信することが可能である。 そしてその広告配信の部分をサイバードが担うことにより、会員へのアクセスを管理し、広告配信という新規ビジネスを実現できたのである。
サイバードはまた、RクルートとともにF事業での資本提携を行っている。 おサイフケータイを活用しての実店舗との連携サービスにより、新たな事業機会を狙っている。
携帯電話の機能向上は、提供されるコンテンツの高品質化をうながし、それによって通信事業者やコンテンツ事業者は大きな利益を得てきた。 しかし、皮肉なことに、今後は携帯電話の機能向上が彼らを新たな競争に直面させることになる。
また、前述のMNPへの対応も必要となる。 この場合、重要なのは、ユーザーに対し「自社のサービス」をどれだけ強く意識させることができるかである。
単に「着メロサイトの1つ」では、MNPで移行したユーザーはほかのコンテンツ事業者のサイトへ流れてしまうかもしれない。 しかし、この「コンテンツ事業者のサービス」という意識をユーザーに与えられれば、ユーザーは通信事業者を変えても自社のサイトを探してくれるかもしれない。
MNP導入後も、あまたあるサイトの中から自社サイトを選択してもらうためには、現在のユーザーをいかに維持、確保しておくかが重要となる。 「自社サイトのユーザーの共通会員化」は、その1つの対応策であるといえる。
フルブラウザ対応にしるMNP対応にしろ、現在のところ、各社各様に対策をとり始めているという状況であり、いずれの事業者が勝者となるかは五里霧中である。 モバイルコンテンツ市場は、新たな淘汰の時代に突入していく。
2004年度のモバイルソリユーション市場は、およそ3000億円であり、2010年度にはおよそ1兆7000億円にまで成長すると見込まれる。 携帯電話での利用に強く依存しているアプリケーション開発と、その保守運用市場を対象としている。
BtoBtoCモバイルソリューションとして「モバイルサイト構築」を、BtoBモバイルソリューションとして「モバイルセントレックス」、「グループウェア」、「SFA」、「CRM」、「ERP」を対象としている。 ただし、ハードウェア料金や通信料金は市場に含めていない。
BtoBtoCモバイルソリューション市場は、モバイルサイトを開設する企業が増加し、2004年度でおよそ1800億円の市場が、2010年度にはおよそ8300億円まで成長する。 BtoBモバイルソリューション市場は、2004年度の1400億円程度から、「携帯電話機の高機能化」、「無線ブロードバンド環境の整備」に後押しされて、2010年度にはおよそ8700億円の規模に成長する。

上場企業であれば、フォームページを保有していることが常識化しているが、携帯電話向けのフォームページまで提供している企業は、上場企業でも一部にとどまっている。 しかし、携帯電話からショッピングを行うモバイルEC市場の存在感が増していることに加え、携帯電話インターネットの普及率の高さ、いつでも気軽にアクセスできるという利用しやすさに着目する企業も増えている。
その結果、携帯電話向けフォームページを整備する企業が、最近になって急増してきた。 おサイフケータイを自社の決済チャネルや会員証ポイントサービスなどに利用する際に、携帯電話向けのフォームページ整備も同時に行う企業が多い。
個人向けの携帯電話の契約数に大きな伸びが期待できなくなったため、携帯電話事業者は、今後まだ伸びる余地が残されている法人契約の獲得に注力し始めた。 2004年4月に相対契約が解禁された当初は、各社とも、料金値下げによる法人顧客獲得競争を行っていたが、最近では単に法人に携帯電話を販売するだけでなく、携帯電話を用いた法人向けソリューションを展開し、付加価値を提供することで、法人契約の獲得につなげようとしている。
これまで、携帯電話を用いた法人向けアプリケーションは、携帯電話をネットワークに接続して利用することが前提であったため、電波の届かない場所では利用できないという「場所依存性」の問題があった。 また、入力装置であるボタンの「操作性」の問題もあり、会社のメールアドレスを用いたメールの送受信や会社のPCとのスケジューラー(OUTOOKなどの予定表)連携など、簡単なボタン操作や入力作業しかともなわないグループウェアが主流であった。
それ以外の用途での携帯電話の利用はきわめて限定的であり、通常はハンディターミナルなどの専用端末が使われていた。 加えて、2005年4月に個人情報保護法が施行されたことにより、個人情報を含む機密データを、ノートPCや携帯電話などの端末に保存して持ち運ぶことを懸念する企業や、企業のセキュリティポリシーとして、携帯電話から業務系データベースにアクセスすること自体を禁止する企業が増加した。
このため、携帯電話を用いた法人向けのアプリケーションの利用は、縮小の一途をたどるかに思われた。 しかし、ここにきて、2つの要因により、携帯電話を用いた法人向けアプリケーションを取り巻く環境に明るい兆しが見え始めた。
1つ目の要因は、ホットスポット環境の整備や、サービスインが予定されているWiMAXの登場など、無線ブロードバンド環境の整備進展である。 最近では、無線LANを搭載した端末も登場しており、無線ブロードバンドが普及すれば、将来的には「いつでも、どこでも、簡単に」社内データベースに高速アクセスできる環境が整う。

これにより、「場所依存性」がより改善される。 2つ目の要因は、従来の端末と比較してアプリケーションの実行環境や配布方法の自由度が高いAの「BREW端末」やNの「MOOO」、Vフォンの「702NK」などの「スマートフオン」の登場である。
これらの端末の登場により、システムインテグレーターやアプリケーションベンダーは、従来の端末で主流となっていたweb技術利用以外の高度なソリューションを展開し始めた。 たとえば、これまでの指紋認証などの端末側の物理的なセキュリテイ機能ばかりでなく、BREW端末やスマートフオンに蓄積されているデータを遠隔操作で消去できるソリユーシヨンもベンダーから提供されており、データが入っている端末を外出先へ持ち出すことで発生する「情報漏洩」へのリスク対策も講じ始められている。

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